レベルの高いキャッチャーになるために、絶対に必要な条件としてフットワークがあります。
この記事では、天晴のクニヨシ監督が、大学時代のキャッチャーのトレーニングに取り入れていた、キャッチャーに役立つ練習方法を紹介します。
この練習メニューでは、キャッチャーに求められる技術の中でも、
- キャッチング
- スローイング
- ストッピング
の動作で必要な股関節の強化や柔らかくする効果があります。
また、故障や怪我を防ぐためにも股関節の柔軟性は重要な要素です。
ぜひ、一歩上のレベルのキャッチャーを目指すために、練習メニューに取り入れてみてください。
キャッチャーの膝入れトレーニング
はじめは、試合、練習前のウォーミングアップ、ストレッチにも有効な“膝入れトレーニング”です。
練習方法は簡単で、キャッチングの姿勢をとり、そのまま左右の膝を内側に交互にひねる動作を繰り返します。
意識するポイントとしては、下記の4つです。
- 上半身はまっすぐにして動かないようにする
- 下半身だけを動かす
- キャッチングの構えで行う
- 20回 × 3セット 程度
このトレーニングによって、キャッチングの際は、低めのボールに対し、下から柔らかくキャッチングできるようになります。
また、ワンバウンドの投球に対しても、スピーディーなストッピングができるようになります。
キャッチングの姿勢のポイント
キャッチングの姿勢では、かかとをあげるタイプと地面につけるタイプがいます。
この点については、個人によって足首の柔らかさなどの違いもあり、どちらがベストとは言えません。
しかし、クニヨシ監督は、かかとを上げた姿勢の方が、すぐにストッピングの反応できるため、かかとを上げるタイプのようです。
また、キャッチングの姿勢では、太ももは地面と平行にしておくとスピーディーに動くことができます。
お尻が下がった状態になると、ストッピングの時に、一度お尻を上げる動作が必要になるため、股下からボールが抜けやすくなったり、ストッピングが遅れる可能性があります。
ランナーの状況などによって、キャッチングの姿勢を変えるなど、工夫できるポイントを覚えておきましょう。
ワンバンのボールをストッピングの姿勢で返す練習
次は、二人一組でできるキャッチャーの練習メニューです。
通常のキャッチングの姿勢で、相手にワンバウンドのボールを投げてもらい、ミットを下にしたストッピングの姿勢から相手にボールを返し、元のキャッチングの姿勢に戻ります。
この動作を繰り返します。
この時に注意するポイントは、太ももと地面が平行のまま動作できるように意識しましょう。
実際にやってみるとわかりますが、短時間でもかなりキツイ練習です。
このトレーニングを行うことで、スクワットと近い筋肉が鍛えられ、よりキャッチャーのための実践的な練習をすることができます。
股下にゴロを通すキャッチャー練習
最後に、“ストッピングの動作に合わせてボールを股の下に通す練習”です。
今回、紹介する練習の中でも、フットワークの良さがなければついていけないくらい最もキツイ練習です。
練習方法は、二人一組で相手にボールを転がしてもらいます。
その転がってきたボールに対して、ストッピングの姿勢をとり、股下からボールを抜きます。
この時、両手は使わないようにします。
あえてボールを止めるのではなく、股下を抜くことで、ボールに対して体の正面を持っていく必要があるため、ミットだけで捕るなどごまかしの効かない練習になります。
慣れてきたら、テンポを早めるなどして、フットワークを鍛えましょう。
今回、紹介した練習メニューは、すべて特別なトレーニング器具や広い場所も必要ないため、雨の日や冬場の練習、狭い場所、短時間の練習などでも、簡単にキャッチャーの練習メニューとして取り入れることができます。
ぜひ、練習メニューに取り入れて、一歩上のレベルのキャッチャーを目指しましょう。
詳しい解説と練習方法は、動画をご覧ください。