バッティングを上達させるには、様々な練習方法がありますが、動作分析のスペシャリストが教える「小学生22のバッティングドリル」で紹介されている動画から、小学生のバッティングを体系的に考えた上で役立つ練習方法を紹介します。
今回、紹介するのは、インサイドアウトのスイングを覚えるための”ネットスイング”という練習方法です。
バッティングフォームについての解説書などの中で、”インサイドアウト”という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
インサイドアウトとは、強い打球を打つための、理想的なスイング軌道を意味する言葉です。
反対語として、”アウトサイドイン”という言葉があり、アウトサイドインのスイングは、修正が必要なドアスイングの選手に見られるスイング軌道となります。
指導者から、「ドアスイングになっている」と注意されたことがある選手は、今回、紹介する練習メニューを取り入れることで、ドアスイングが修正され、理想のバッティングフォームに近づくことができます。
インサイドアウトのスイング軌道とは?
インサイドアウトのバットスイングでは、体の軸に近い位置(耳の横あたり)にトップを置き、インサイド(体の近く)を通ってスイングします。
そうすることで、体の回転と遠心力を使い、強い打球を打ち返すことが可能になる上、ミート率も向上するというメリットがあります。
一方、ドアスイングに見られるアウトサイドインのバッティングフォームでは、先に体が開いて腕が伸びきってしまうため、バットが遠回りすることになります。
アウトサイドインのスイングになってしまうと、腕の力に頼ったスイングになり、ボールにミートするのも難しくなります。
また、アウトサイドインのスイングでは、ドアスイングになってしまうことが多く、足元が安定しづらいため、下半身を使ったスイングができなくなってしまいます。
このような悪い癖を治し、より理想的なインサイドアウトのスイングを身に付けたい場合は、次に紹介する「ネットスイング 」の練習方法を取り入れてみましょう。
インサイドアウトを覚えるネットスイング
ネットスイングの練習では、ネットを利用します。
ネットの正面に立ち、バットのグリップをお腹につけた状態で、バットの長さ程度の距離を保ちましょう。
立ち位置が決まれば、その場で素振りをしますが、バットの先端がネットにギリギリ触れるか触れないかくらいの軌道でスイングします。
早い段階でバットの先端がネットに当たったり、バットとネットの摩擦が大きい場合は、インサイドアウトのスイングができていない可能性があります。
また、押し手の肘(右打者は右)をしっかりとたたんで、肘が早く伸びきったスイングにならないように意識しましょう。
慣れてくるとスムーズなスイングができるようになります。
ただし、ネットに当てないことばかりを意識しすぎると、バットのヘッドが下がったり、体の開きが早くなるため、インサイドアウトができないどころか、アッパースイングやドアスイングの傾向がひどくなる可能性があります。
ドアスイングの傾向が強いと感じた時は、ネットを後ろ側に配置してスイングしてみましょう。
ドアスイングになっている場合は、フォロースルーの時にバットがネットに当たってしまいます。
ネットを前に置くパターン、後ろに置くパターン、両方に置くパターンなど、自分のスイングの傾向を考えながら練習してみてください。
詳しい練習方法や練習のポイント、注意点は動画をご覧ください。
動作分析のスペシャリストが教える「小学生22のバッティングドリル」では、他にもプロ野球選手などを研究した結果から、理論的なバッティングの練習方法を紹介しています。
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