日本における野球のシーズンは、多くの場合、3月〜11月までとなります。
11月が終わると秋の大会も終わり、いわゆるオフシーズンとなるため、今までの疲れをとったり、次のシーズンに向けてトレーニングが始まります。
そのため、下半身を鍛えるための走り込みや、全身を鍛えるトレーニングなどの練習メニューが多くなり、野球の実践的な練習は少なくなります。
つまり、このオフシーズンに、どれだけ課題を持ってトレーニングに励み、来季に向けて筋力や体力をアップさせることができるかで、次のシーズンの成績も変わります。
今回は、野球選手に必須であり、小学生から大人までできる基本的な股関節のトレーニングについてご紹介します。
野球で必要な股関節の動作
野球では、バッティングや守備、走塁でリードの姿勢など、多くの場合で腰を落とし、身体を前傾させた姿勢をとります。
この時に、注意が必要なのが、股関節の角度になります。
なぜなら、股関節がうまく使えない場合、膝や足首が曲がってしまうことになり、上半身が逆に後傾してしまうことになるからです。
そのため、この股関節を折りたたみ、うまく前傾姿勢をとれるかが、その後パフォーマンスを大きく影響します。
この股関節使う動作をを”ヒップヒンジ”と言います。
ヒップレンジの基本姿勢
よく行うトレーニングにスクワットがありますが、スクワットは足首や膝、股関節など適切な角度で行うことができなければ、効果は半減してしまいます。
また、負荷がかかりすぎると故障やケガにつながる可能性があるため、注意が必要です。
まずは、ヒップレンジの姿勢を覚えることで、故障を防止し、様々なトレーニングも効果的に行えるようになります。
ヒップレンジの姿勢では、まっすぐ立った状態から腰の幅程度に足を開いたところからスタートします。
そこから、股関節を曲げ、お尻を後ろに突き出しますが、膝が前に出過ぎたり、曲がりすぎないように注意しましょう。
膝の曲がりは、自然に曲がる程度に抑えましょう。
太ももの裏が固い方など、ヒップレンジの姿勢が難しい場合は、棒など支えになるものを使いましょう。
ヒップレンジの練習方法
- 足の幅は腰幅くらい、つま先は正面に向けます。
- 軽く肩甲骨を寄せた状態で背筋を伸ばします。
- お尻を後ろに突き出し、上半身を前に倒していきます。膝は意識的に曲げるのではなく、自然に曲がる程度にしましょう。
- ヒップレンジの姿勢がとれたら、元の体勢に戻しましょう。
- この動作を10回程度繰り返します。
難しい場合は、腰の高さほどの棒など支えになるものを使ってください。
小・中学生の筋トレは身長が伸びない?
昔から、小学生や中学生が筋力トレーニングをすると、身長が伸びないという言い伝えがあり、耳にすることがあります。
しかし、そのような研究は立証されておらず、小学生、中学生であっても、適切な負荷をかけてトレーニングすることは問題ありません。
何よりも大切なのは、目的に応じたトレーニングの知識を持ち、子供でも大人でも、適切な負荷の中で、正しいトレーニングを行うことです。
決して無理な負荷をかけるのではなく、正しいトレーニングを積みかね、次のシーズンに良い結果を残せるよう励みましょう。
今回は、野球選手に必須であり、から大人までできる基本的な股関節のトレーニングについてご紹介しました。
詳しい解説と練習方法は、動画でご覧ください。
引用:https://www.youtube.com/watch?v=g69hz80T4d0