打球を遠くに飛ばすためには、インパクトの時に打球に角度をつける必要があります。
メジャーリーグでは、近年になって新しい打撃指標である『バレルゾーン』が注目されています。
バレルゾーンとは、打球速度が158km以上で、打球角度がおおよそ26〜30度の範囲の打球を指し、バレルゾーンに入る打球の結果は、打率が8割以上、長打率も飛躍的に上がることがわかっています。
つまり、打球角度が26〜30度あたりを目指すことで、打撃成績は向上する可能性が高くなります。
今回は、打球がなかなか上がらない方が、打球を上げるための練習方法について解説します。
打球に角度をつけて上げるコツ
打球を上げるための一つの方法として、ボールの下を上から叩いてバックスピンをかける方法があります。
ボールにバックスピンをかけることで、打球に浮力が生まれますが、逆に擦ってしまいチップやファールになることも多くなります。
上から叩くような打ち方で、打球に上手く浮力をかけながら、さらに角度をつけるのは高度な技術が必要ですので、打球に角度をつけたい選手には、あまりオススメできない打ち方になります。
打球に角度をつけるためにオススメなのは、ボールの軌道に対してまっすぐバットを入れる打ち方です。
ボールの軌道に対してバットを入れ、少しボールの下を打つことで打球が上がるようになります。
ボールの中心を打ってしまうと、無回転の打球となり、飛距離も伸びないため、少し下をイメージするようにしましょう。
ボールの少し下を打つバットの軌道
打球が上がらないバッターの傾向として多いのが、上下分離の動きができていない場合です。
上下分離が上手くできていない場合、体が一緒に回転してしまい、ヘッドが先に出てくるため、ボールの下を擦ってしまいます。
上下分離が上手くできているバッターの場合は、少しトップから下がってバットが出てくるため、角度のついた打球が打てるようになります。
チェックするポイントは、横から見た時に、バットが一番下になる部分(最下点)がどこを通っているかを確認しましょう。
最下点がインパクトの直前に来ると、上手く打球が上がるようになりますが、早すぎてしまうと、アッパースイングに傾向が強くなります。
また、ボールを打った後に最下点が来てしまうと、ダウンスイングの傾向が強くなってしまいます。
バッティング練習をしながら、上手く角度をつけられるポイントをつかみましょう。
もう一つ、打球が上がらないバッターに多いのが、体重移動の時に、頭が前に突っ込んでしまう場合です。
頭とグリップが前に突っ込んでしまうと、インパクトするまでの距離が近くなり、ダウンスイングになってしまいます。
そのような傾向が見られる場合は、踏み出す足を前に持っていき、頭とグリップを残すようにイメージしましょう。
そうすることで、スイングの後に体が反るような形で角度がつき、股関節と背筋の力も使いやすくなります。
動画ではさらに詳しく説明していますので、下記から動画をご覧ください。
引用:https://www.youtube.com/watch?v=3rCXKIT_Txw