ランナーを挟殺!ランダウンプレーでのアウトの獲り方!

野球では、捕球や送球でアウトを獲る他に、ランナーを塁間で挟んでタッチアウトを獲るプレー、いわゆるランダウンプレー(挟殺プレー)があります。

例えば、ランナーが進塁を狙ったり、牽制やスクイズを空振りした場合などに良く起こります。

このランダウンプレーは、成功するとアウトを増やすことができますが、複数の野手やランナーが絡むこともあるため、連携がうまくできない場合、悪送球やエラーによって進塁を与えてしまうことになります。

特に、小学生では、プレーの中でも難しいプレーに分類されるものです。

しかし、ポイントを抑えて練習に取り組めば、アウトを確実に獲れるプレーでもあります。

この記事では、ランダウンプレーを成功させるためのポイントを解説します。

ランダウンプレーで失敗するパターン

  1. 送球が早すぎる、もしくは遅すぎる
  2. 悪送球や捕球ができない

これらのパターンになると、ランナーを先の塁に進塁させてしまう可能性が高まります。

ランダウンプレーで確実にアウトを獲るためには、ランダウンプレーの基本ポイントを押さえることが大切です。

ランダウンプレーの基本

  • 手前の塁でアウトにする
  • 全力でランナーを追う
  • 2回以内にアウトにする
補足

動画内では守備側を基準に「前の塁」と表現されており、1、2塁間の場合は1塁ベースが「前の塁」となります。
指導者によっては、ランナーが進む方向を基準に「後ろの塁」と表現することもありますが、指し示す意味は同じですので注意しましょう。
本記事では、守備側を基準に「手前の塁」と表記しています。

手前の塁でアウトにする

手前の塁でアウトを獲る理由は、ランナーの進塁を防ぐためです。

例えば、三本間(三塁とホームの間)でランダウンプレーになった場合、ホームベースに近いところでエラーが出たり、送球が遅れると失点につながってしまいます。

手前の塁でアウトを獲れなかった場合、ホームに進塁されなければ失点にはつながりません。

他の塁も同様で、失点につながらなくとも、なるべく先の塁に進塁させないためには、手前の塁に近いところでアウトを獲るのが基本です。

全力でランナーを追う

全力でランナーを追う理由は、できるだけ早くアウトを獲るためです。

ランナーを追う際に、走るスピードをランナーに合わせてしまうと、ランナーに追いつくことが困難になるため、アウトを獲るまでに時間がかかります。

また、他の塁にランナーがいる場合は、そのランナーにも進塁できる時間を与えることになります。

素早くアウトを獲るためにも、ランナーを追う際は、全力で走るようにしましょう。

2回以内にアウトにする

2回以内にアウトを獲る理由は、エラーの可能性を減らすためであり、2回というのは送球の回数を指します。

もちろん、送球をせずに直接タッチ(タッグ)する、もしくは1回の送球でアウトにする方が望ましいです。

送球の回数が3回以上になると、悪送球やエラーが出る可能性が高まります。

悪送球やエラーが出てしまうと、ランナーをアウトにできないどころか、進塁を与えることにつながってしまいます。

悪送球やエラーを防ぐためにも、送球は2回以内でアウトを獲るようにしましょう。

投げるタイミングと前に出るタイミング

上記では、基本のポイントをお伝えしましたが、その他に、投げ手の投げるタイミングと受け手の前に出るタイミングも非常に重要なポイントになります。

まず、投げ手が投げるタイミングは、受け手が捕球後すぐにタッチアウトを獲れるタイミングがベストです。

投げるタイミングが早すぎると、タッチができなかったり、逆に遅くなってしまうと、セーフになってしまいます。

また、受け手は、止まった状態で捕球するのではなく、前に出て捕球することが望ましいです。

止まった状態で捕球してしまうと、ランナーに追いつくのが困難になります。

送球のタイミングと前に出るタイミングについては、チームで繰り返し練習し、ベストなタイミングをつかめるようにしましょう。

ランダウンプレーを成功させる細かなポイント

実際のランダウンプレーを成功させるには、他にも細かなポイントがあります。

まず、投げ手は受け手にボールを見せながら、ランナーを追います。

受け手にボールを見せることで、投げるタイミングをわかりやすくするためです。

そして、走りながらスナップスローでまっすぐ送球しましょう。

受け手に見えない状態から、突然投げると、タイミングが合わずエラーにつながってしまいます。

また、力の入れ具合が強くなり、悪送球につながる可能性も高くなります。

投げ手は、必ず受け手にボールを見せた状態からスナップスローでまっすぐ送球するようにしましょう。

送球後は、ランナーと接触しないように、利き腕の方向から投げた先のベースカバーに入ります。

この時、元のベースにカバーする選手がいなければ、早めに送球して元のベースに戻ります。

元のベースにカバーがいないにも関わらず、先のベースに入ってしまうと、元のベースが空いてしまい、ランナーをアウトにすることができなくなるからです。

次に、受け手は、ボールを捕球する際に、掛け声をして前に出るようにしましょう。

投げ手に掛け声をすることで、投げ手とタイミングを合わせることができ、ランダウンプレーを成功させることができます。

ランダウンプレーでの偽投はあり?

最後に、ランダウンプレーの時に偽投はしても良いのか?という点について、偽投はオススメできません。

理由としては、受け手が投げるタイミングがわからず、混乱してしまう可能性があるからです。

挟殺プレーは、アウトを獲ることができればピンチを脱することができますが、進塁を与えてしまうと、さらに相手にチャンスを与えてしまうことになります。

複数の野手が絡むプレーであるため、投手も含めて連携が取れるように、練習メニューとして、定期的に取り組むようにしましょう。

ランダウンプレーのアウトの獲り方と練習方法について、詳しくは、下記の動画をご覧ください。

引用:https://www.youtube.com/watch?v=ELbGn2T3-o0

JBS武蔵

Youtuber

《コーチ》下 広志・河合 亮
小・中学生向けに、野球スクールでバッティングを直接指導、動画でのフォーム解析・指導をオンラインで提供する。
YouTubeでは、バッティングの他、守備、ピッチングなどの理論から練習方法まで情報を配信中。

【提供元:JBS武蔵